【週報】今週(5/2 - 5/6)の振り返りと来週(5/9 - 5/13)の予想と戦略
繰り返しのご挨拶
読者の皆様、こんにちわ。
繰り返しになりますが、5月9日より「YSの為替羅針盤」は情報発信の内容や形態を大きく変更致します。
詳しくは下記の内容をご参考頂けますと幸いです。
🚨有料読者の方への提供情報を5/1に再度変更しました!🚨
下記内容を再度更新しておりますので、今一度ご確認の程、よろしくお願い致します!
◆今週と来週のドル円のポイント◆
〇週初から週中は日本が連休だった為、ドル円は130円前後で推移し、大きな動きは見られない。動きがあったのは、週中から週末にかけてのFOMC、雇用統計
〇FOMC後のドル円は材料出尽くし感とパウエル議長のハト派発言128.65円まで値を下げる
〇雇用統計前は米長期金利の反発により130.80円まで上昇に上昇。出戻り相場が目立つ
〇米雇用統計は失業率、平均時給が予想比悪化するが米国非農業部門雇用者数は予想を上回る結果
〇ドル円、まだまだ地合いは強い
〇来週は米インフレ指標に要注目
◆今週(5/2 - 5/6)の考察◆

今週のドル円は、日本が連続休暇期間だったことにより週初から週中にかけてほとんど動きはありませんでした。5日のFOMCによりドル円は大きく下落するも、出戻り相場により130.68円で終えました。
それでは今週の動きを細かく確認し、来週の戦略に活かしましょう!
【週初】

日本が連続休暇期間中により、目立った動きは無し。2日にISM(米供給管理協会)米4月のISM製造業景況指数が発表されました。(結果55.4、予想57.6)結果は冴えないもので、2020年以来の低水準となりました。新規受注と生産、雇用の拡大がそれぞれ減速しました。
中国の新型コロナウイルス対策により、厳しい制限措置を伴っている為、供給制約問題が悪化し、それが製造業に影響した模様です。
【週中】

5日で開かれたFOMCによりドル円の流れは変わりました。注目されたFOMCとパウエル議長の記者会見によりドル円は、週間安値128.65円を記録しました。
(以下、下落要因)
・FOMCによる材料の出尽くし
(FFレートは誘導目標の50bp引き上げ)
(バランスシート縮小スケジュールの詳細化を公表。6月から8月までは月475億ドルペース縮小予定。9月以降は最大950億ドルペースで縮小予定)
・パウエル議長のハト派発言
「75bpの利上げは積極的に検討しているものではない」
・米長期金利の急低下
しかし売りが一巡すると、週中から週末にかけてドル円は再び上昇を始めます。要因としては、
・短期筋のショートカバー
(パウエル議長記者会見によりショートポジションを造成した短期筋が利確買い)
ショートカバーとは・・・売りポジションを解消すること。下落相場でショートカバーがいっせいに入ると、急激に買い圧力が強まり、相場が反転上昇することで新たなショートカバーが発生することがある。
・米金利上昇によるドル高圧力の上昇
(市場は、FOMC記者会見でのパウエル議長の発言(「75bpの利上げは積極的に検討しているものではない」をビハインドザカーブの早期対処と判断し、75bpの利上げ催促相場が再び再開。これにより米10年債利回りはパウエル議長発言後に2.91%まで低下するも、週末にかけて3.14%まで急上昇)
ビハインドザカーブとは・・・景気や物価の上昇に対して、意図的に利上げのタイミングを遅らせる金融政策のことです。 FRBが伝統的にとるハト派寄りの金融政策として知られています。
・株式市場の急反落
(パウエル議長の発言により上昇した株式市場であったが、発言の意図は現相場の箸休めであると認識され、資産の現金化需要が好転しドル買い圧力が上昇)
・資源価格の急上昇
(原油先物価格が再び急上昇。これにより本邦貿易赤字の拡大懸念が増大。構造的な円売り圧力が上昇)
これらが支援材料となり、ドル円は週末にかけて、週間高値130.80円を記録しました。
【週末】

週末は、米4月の雇用統計が発表されました。
結果は失業率(結果3.6%、予想3.5%)並びに平均時給(結果0.3%、予想0.4%)が予想を下回った一方で、非農業部門雇用者数(結果42.8万人、予想39.1万人)が予想を上回る結果となり、強弱がまちまちです。そのためドル円の反応は限定的となりました。
◆来週(5/9 - 5/13)の予想◆
ドル円はFOMC後に128.65円まで急落するも、週末にかけて130.80円まで値を戻す非常にボラティリティの強い動きとなりました。
ボラティリティとは・・・一般的に価格変動の度合いを示す言葉で、「ボラティリティが大きい(強い)」という場合は、価格変動が大きいことを意味し、「ボラティリティが小さい(弱い)」という場合は、価格変動が小さいことを意味します。
テクニカル的にも、ファンダメンタル的にも、ドル円の上昇トレンドは非常に強いものとなっています。
現在、ドル円はダウンサイドに複数のサポートラインを控えています。

まだ日足・週足・月足の長期足の全てで強い買いシグナルが成立しています。(詳細は有料記事にて配信中!)
ドル円の地合いは極めて強いと判断できます。FOMC後の反落局面でも押し目買いが殺到した所を見ると、下値の堅さを再確認できますね。何が起きれば、この強い上昇トレンドを止められるのでしょうね?
実体経済においても、ドル円上昇材料は豊富です。
・FRBによるタカ派スタンスの明確化
(今回のパウエル議長による記者会見での発言(「75bpの利上げは積極的に検討しているものではない」)がメディアで注目されるも、「インフレはあまりにも高い」「今後2回の会合で50bpの利上げ議題を想定」とも発言しており、インフレに米国経済が悩まされてるのは事実)
・日銀による金融緩和の継続方針
(日銀は指値オペ常設化を発表。黒田総裁も「円安は全体としてプラスである。」と発言する場面から円安容認姿勢)
・上記2点を背景とした日米金融政策の方向性の違い
(日米金融政策の方向性の違いにより派生する日米名目金利の拡大によって、ドル買い・円売り圧力が増加。)
・ロシア・ウクライナのヘッドラインにより発生するドル買い円売り事情
(欧米諸国とロシアの対立激化懸念からユーロを売って有事のドル買い)
(エネルギー価格の上昇に伴い、本邦貿易赤字が拡大する懸念から円を売ってドル買い)
以上を踏まえ、当方はドル高・円安トレンドは継続するのではないかと思考します。
◆来週(5/9 - 5/13)の戦略◆
来週はインフレの状況を示唆する指標の発表が週初から連続で発表されます。
・5/11 - 米4消費者物価指数
・5/12 - 米4月生産者物価指数
・5/13 - 米4月輸入物価指数
FOMC記者会見によりパウエル議長の放った「インフレはあまりにも高い。」
この発言が個人的には気になります。こう放ったにもかかわらず、利上げのペースは一定にした姿勢に大きな違和感を抱きます。
おそらく、FRBは景気動向よりも、インフレ状況の方を注視してるのではないか!?
と私は考えます。その場合、今週の週初から発表される上記の指標は要注意です!!
上記のインフレ指標が予想を上回る場合は、米国の大幅利上げ催促相場が更に加速し、米長期金利が上昇し、米ドル需要が更に加速すると思考します。
(ドル円の下落についても、考察したいのですが、下落材料が見当たらないんです。また動向が見え始めたら、随時記載させて頂きます!)
それでは来週のトレードも楽しみましょう!
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