【週報】上昇トライアングル突破後のブレイクアウト。ドル円140円の壁を難なく突破。142円マークあるか?
『YSのドル円観測日記』は為替に特化した内容を、日々のトレードの参考になるようファンダメンタル・テクニカル両面から考察するメディアです。
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◆エッセンシャルレビュー
先週のドル円は、週報に掲載したシナリオ通りの動きとなりました。ドル円は経済トピックスに上下するも、上昇トライアングル137.7円付近を目指して上昇。その後、ブレイクアウトしました。
▼先々週の考察の振り返り
〈先週の週報〉
◎先週のテクニカル視点予想 ➡︎ 150円を目指す路線も考えられますし、直近レジサポライン(4時間足)である135.4円付近まで値を落とす可能性も考えられます。➡︎週報を書いてる段階では判断が難しい。無難にトレードすれば良い週。
◎ファンダメンタル視点予想 ➡︎ 週末にイエレン財務長官による米地銀を巡る金融システム不安発言やパウエル議長の発言でドル円の勢いは弱まったものの引き続きドル円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします!
結果 ➡︎ (的中!)週報シナリオ通り、先週の週足レベルの上昇トライアングルブレイクアウトから月足高値150円付近を目指しての急上昇。現在、中間利確目標ライン142円の価格に到達間近。
▼先週のトピックス
今週のドル円は、週初めに上昇トライアングルの上限ライン突破後、安値を割る事なく急上昇。一度も下降トレンド転換を起こす事がありませんでした。

先々週の週報シナリオ

先週の値動き(週報での予想通り、キレイに一致しました。)
日終了時点での各時間足での目線:月足 ↑ 週足 レンジ 日足 ↑ 4時間足 ↑ 1時間足 ↑ 15分足以下 ↑
ファンダメンタル面では、
❶ 日経平均株価が堅調に推移したことによるリスク選好の円売り圧力の上昇
(日経平均株価が約33年ぶりに31000円の大台を突破)
❷ 米債務上限問題の警戒感が後退(株高・ドル高・円安材料)
(バイデン大統領並びにマッカーシー下院議長が楽観的発言が目立つ事。円安に追い風の記事が目立ちます。)
❸ FRB当局者たちの相次ぐタカ派発言(発言順に掲載)(ドル高・円安材料)
・セントルイス連銀ブラード総裁:「今年あと2回の利上げを予想」
・ミネアポリス連銀カシュカリ総裁:「FRBはさらに利上げしなければならないかもしれない」
・FRBウォラー理事:「今後のデータは6月の利上げを裏付ける可能性がある」
・リッチモンド連銀バーキン総裁:「労働市場は非常に強い」(失業保険申請件数の結果後に発言)
・クリーブランド連銀メスター総裁:「PCEはインフレ率が依然として高すぎることを示している」(PPIデフレータ発表後に発言)
❹ 市場予想を次々に上回ってくる経済指標(発表順)(ドル高・円安材料)
・🇺🇸5月総合PMI速報値(結果:54.5 予想:53.0)
・🇺🇸1ー3月期実質GDP改定値(結果:+1.3% 予想:+1.1% ※前期比年率)
・🇺🇸新規失業保険申請件数(結果:22.9万件 予想:24.5万件)
・🇺🇸5月カンザスシティ連銀製造業活動指数(結果:▲1 予想:▲9)
・🇺🇸4月シカゴ連銀全米活動指数(結果:+0.07 予想:▲0.20)
・🇺🇸4月PCEデフレータ(結果:+4.4% 予想:+4.3%)
4月PCEコアデフレータ(結果:+4.7% 予想:+4.6%)
・🇺🇸4月耐久財受注(結果+1.1%、予想▲1.0%)←個人的にはこれが一番エゲツなかったです。
・🇺🇸5月ミシガン大学消費者信頼感指数(結果:59.2 予想:58.0)
❺ 日銀の金融緩和継続スタンス(円安材料)
植田総裁:「金融緩和を粘り強く継続し、賃金上昇伴う物価2%達成を目指す」「政策変更は賃金より持続・安定的な2%見込めるかで判断」
❻ 投機筋の沸騰材料
・心理的節目である140円を突破した事。

1時間足に恐ろしいほどの買いパワーが加わっている。
・米長期金利が急上昇した事
🇺🇸2年債利回り4.63%、🇺🇸10年債利回りは3.86%まで急上昇
上記❶〜❻を材料にドル円は週初から週末にかけて上昇し、週末に週間高値140.72円を記録しました。引けにかけても落ちることはなく、140.60円前後で止まりました。