揺らぐ米国経済。ドル円、3月に発生した上昇トレンドはピリオドか?
ご挨拶
読者の皆様、こんにちわ。
昨日より「YSの為替羅針盤」の情報発信形態を大きく変更致しました。
詳しくは下記の内容をご参考頂けますと幸いです。
今後とも、「YSの為替羅針盤」をよろしくお願い致します!
目次
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〔時間が無い人向け〕昨日のドル円相場のポイント
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昨日のチェック項目
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昨日のドル円相場の特徴
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本日のドル円相場の予想
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YSの勝手な思考コーナー
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今日のチェック項目
◆〔時間が無い人向け〕昨日のドル円相場のポイント◆
〇世界的な株式全面安に加え、米指標の不冴えない結果により、米長期金利が大きく低下。これによりドル円は127.03円まで急落。
〇その後、株式市場は持ち直し。米長期金利は下げ幅が縮小、再び上昇に転じた事で、ドル円はNY時間引けにかけて127.80円を推移。
〇ドル円のテクニカル地合い悪化。ファンダメンタル的も雲行きが怪しい
◆昨日のチェック項目◆

yahooファイナンス 経済指標スケジュールより抜粋
・🇺🇸5月フィラデルフィア連銀景況指数
➡︎5月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は2020年5月以来となり最低結果(+2.6)市場予想(+16.0)を大きく下回る結果となりました。FRB各当局者が利上げ幅縮小の可能性がある事を発言してましたが、これの裏付けが徐々に分かって来ましたね!
・🇺🇸4月中古住宅販売件数
➡︎前月比2.4%減の年率561万戸。市場予想を大きく下回る。
(住宅ローン金利上昇と価格高騰、供給不足が販売抑制)
(住宅価格は前年比14.8%上昇で過去最高値を更新)
(住宅供給(在庫)は前月比10.8%増も前年を大きく割り込み依然低水準)
・🇺🇸4月景気先行指数
➡︎前月比-0.3%と予想(0.0%)を下回る。3月の景気先行指数も+0.3%から+0.1%に下方修正される。
◆昨日のドル円相場の特徴◆
19日(木)のドル円は大幅な続落を見せました。

前々日の為替の調整と投機筋のショートカバーにより、ドル円は東京時間午後に、この日の高値128.95円を記録しました。
しかし🇺🇸先物市場による時間外の大幅下落を皮切りに、いくつかの要因が相まりドル円が大きく下落します。
・日経平均株価が軟調な姿勢に変化
(日経平均株価は前日比▲508円)
・上記を皮切りにリスク回避の円買い圧力が急上昇
(クロス円が先に下落を始め、ドル円もその下落に連れられる形に)
ロンドン時間に突入しても流れは変わりません。欧州株は全面安。🇬🇧FTSE100指数は一時2%を超えるマイナス。
この時、円需要がドル需要を超えました。

NY時間は米経済指標の悪結果がオンパレード。
・🇺🇸5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数が予想を大きく下回る
(結果2.6、予想16.0)
・🇺🇸新規失業保険申請件数が予想を上回る
(結果21.8万件、予想20.0万件)
・🇺🇸4月中古住宅販売件数の結果が冴えず
(結果561万件、予想565万件)
・🇺🇸4月景気先行指標総合指数がマイナスへ転化
(結果▲0.3、予想0.0)
・上記より🇺🇸のリセッション懸念がかなり強くなり、米金利が大幅下落。
(米10年債利回りは2.91%から2.77%へ急低下)
以上のことからドル円はやく3週間ぶりの安値となる127.03円まで急落しました。
その後、心理的節目である127.00円は下げ渋りを見せました。
・米主要株価指数の下げ幅縮小
・米長期金利が再度上昇
(米10年債利回りは2.77%から2.84%まで復活)
上記の支援材料により、ドル円はNY時間引けにかけて127.80円前後まで価格を戻しました。
◆本日のドル円相場の予想◆
ドル円は5/9に記録した高値131.36円を天井とし、昨日は一時127.03円まで急落しました。