米雇用統計発表後にドル円は2円の急落。下値余地は限定的か!?
『YSのドル円観測日記』は為替に特化した内容を、日々のトレードの参考になるようファンダメンタル・テクニカル両面から考察するメディアです。
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◆エッセンシャルレビュー
日足レベルで認識できる上昇チャネル加減で1時間足レベルで下降トレンド転換。週末にかけて日足上昇波の調整を付けに急落する展開を見せる。株価も大幅下落。6月雇用統計の発表後に値動き強く反応。
▼先々週の考察の振り返り
〈先週の週報〉
◎先週のテクニカル視点予想 ➡︎ 1時間足規模の上昇トレンド上げ止まり→下降トレンド転換からの下位足逆張りショートが狙える!しかし142~3円付近で上位足の流れが出来ると思われるので、押し目のロングを検討。
◎先週のファンダメンタル視点予想 ➡︎ 先週と同様、引き続きドル買い・円売りトレンドの継続をメインシナリオとして予想。
結果 ➡︎ 1時間足規模の上昇トレンドの上げ止まりが週末に発生。下降トレンド転換からの下位足逆張りショートが狙える場面は雇用統計後に発生しました!
▼先週のトピックス
今週のドル円は、144.37円の寄り付きでスタートしました。日米金利差拡大に着目したドル買い・円売り(円キャリートレード)圧力の上昇を背景に、
・日銀短観の良好結果(製造業DIが7四半期ぶりに数値改善)→日経平均株価が堅調に推移(リスク選好の円売り圧力が上昇)
・米金利上昇に伴うドル買い圧力の上昇
これらがメイン材料となりドル円は週明け早々に週間高値を更新。144.96円を記録しましたまで上昇しました。しかし6/30に記録した年初来高値145.07円を更新する力はありませんでした。
・政府高官による円安牽制発言
神田財務官:「為替に関して米国を含め様々な意思疎通を行っている」
鈴木財務相:「為替について財務官レベルで米国と緊密に連携を図っていることは事実」
・株式市場の大幅下落(リスク回避の円買い圧力の上昇)
・米6月雇用統計(非農業部門雇用者数)の予想を下回る結果
(結果:20.9万人 予想:22.9万人)
・短期筋の大規模ストップSELL
・4点を材料とした日足レベルの下降トレンド転換
下記画像のようにドル円は4月から今までの3ヶ月間、ずっと上昇を続けてきました。週足レベルの三尊を根拠に売りポジションを取っていた勢力が完全に敗れ、6月後半にその上昇の勢いはチャネルラインを上抜けるほど加速していました。しかしこの加速期も永遠に続くわけではありません。ポルシェが時速200キロから300キロまで加速しながらその速度を長期間維持することはできないように、一瞬で息切れを起こします。加速期のフェーズでは、多くの相場参加者が更なる上昇を信じて疑いません。このフェーズから一転下降トレンド転換から下落するときは大きな勢いを伴います。ボールを上空に勢いよく投げ上げる場面を想像してみてください。最初の上昇の勢いは強いですが、徐々に失速し、その上昇が大きければ大きいほど、落ちてくるスピードも早く急激なものになります。FXでも同じことが起き得ます。売りポジションのことを”ショート“と呼ばれるのは、下落する時間はあっという間であるというところから来ています。今回は日足レベルの上昇チャネル上限に頭を抑えられ、1時間足規模でウォルフ波動の出現(減速期に出現するパターン)、から下降トレンド転換が売りのトリガーになりました。4月から続く上昇トレンドの利確や、高値圏でロングを掴んでしまった人たちの損切り、さらには新規のショート勢の参入により流れが売りに偏った結果、今回の金曜日の下落に繋がっていると考えています。


これによりドル円は週末に週間安値142.08円を記録。142.15円前後で週の動きを終えました。
◆今週の為替の見通し
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