【週報】今週の振り返りと来週の予想と戦略

ドル円相場を軸に先週起こった出来事や今押さえておくべきポイント。来週のチェックポイントをまとめた週報をお届け!
YS@Investor and Trader 2022.05.01
読者限定

繰り返しのご挨拶

読者の皆様、こんにちわ。

繰り返しになりますが、5月9日より「YSの為替羅針盤」は情報発信の内容や形態を大きく変更致します。

詳しくは下記の内容をご参考頂けますと幸いです。

🚨有料読者の方への提供情報を5/1に再度変更しました!🚨

下記内容を再度更新しておりますので、今一度ご確認の程、よろしくお願い致します!

***

◆今週と来週のドル円のポイント◆

〇今週のドル円は週初より世界的なリスクオフ懸念が暴騰した事により週中にかけて安値126.95円まで急落

〇週中の後半、日銀政策決定会合の声明により、日銀は今後の金融政策を現状維持で乗り越えることを発表。毎営業日に指値オペを実行する事も声明に含める超ハト派姿勢によりドル円は高値131.25円まで急伸

〇週末にかけては、日本市場の長期休暇に合わせたポジション調整、米株価指数急落により129.80円前後まで下落

〇来週は雇用統計、FOMC等の重要イベント多々

***

◆今週(4/25 - 4/29)の考察◆

今週のドル円は、週初128.60円で寄り付いた後、リスクオフ懸念により、週間安値126.95円を記録。その後は週間高値131.25円を記録しました。値幅4.3円動く非常に激しいボラティリティが発生しています。今週の動きを細かく確認し、来週の戦略に活かしましょう!

【週初】

週初128.60円に寄り付いたドル円は、週中にかけて、週間安値126.95円まで急落しました。

下落の要因は、以下4点と考察します。

・資源価格の下落により、本邦貿易赤字の拡大懸念が後退した事による貿易企業を中心としたドル売り・円買い

・新型コロナウイルス感染拡大に伴う中国経済の失速懸念

(ロックダウン長期化によるチャイナショック再来懸念拡大→原油価格や鉄鉱石価格急落→リスク回避の円買い需要高まる)

・FRBの過剰なタカ派姿勢から派生する懸念

(過剰流動性相場が逆流するのではないかという警戒感)

・世界的なリスクオフ懸念が再熱

(市場心理が悪化した事により、株安からのリスク回避の円買いへ波及)

(市場心理が悪化した事により、逃避の米国債買い→米金利が低下→米ドル売りへ波及)

【週中】

売りが一巡するとドル円は再び上昇を始めます。

中国上海市の新型コロナウイルス感染者数が激減した事で中国当局がロックダウン措置緩和を実行。これを機にリスク選好の円売り圧力が上昇。株式市場が持ち直し始めた事により、ドル円は下落から上昇に舵を切り替えました。

その後、ドル円は日銀の声明をきっかけに大きく上昇し、週中の後半にかけて週間高値131.25円を記録しました。

(以下ドル円急上昇の詳細)

・日銀金融政策決定会合が超ハト派姿勢

(声明に「10年物国債金利について0.25%の利回りでの指値オペを、明らかに応札が見込まれない場合を除き、毎営業日実施する事とした」との文言を追加)

・黒田総裁による記者会見でのハト派発言

「全体として円安がプラスとの評価は変えていない。」

・上記2点を背景とした円金利の急低下

(円金利低下に伴う円売り圧力)

・心理的節目の130円、131円を簡単に突破した動きから、仕掛け的なドル買い・円売りが行われた。

【週末】

週末にかけては、日本市場の長期休暇の備えや米株価指数急落によりドル円は調整局面に入ります。

・ドル円の急上昇に対する反動

・日本が大型連休に突入する事へのポジション調整

(フラッシュクラッシュ発生への警戒)

・米主要株価指数の急反落

(市場心理が悪化した事でリスク回避の円買いが再燃し、株式市場が反応。)

***

◆来週(5/2 - 5/6)の予想◆

ドル円は1/24に記録した年初来安値113.47円をボトムに反発し、今週の週中には131.25円を記録しました。わずか3ヵ月で約18円の値幅を伴う急騰劇です。そろそろ頭打ちが来るだろうと言う声もありますが、ドル円はまだまだ上昇を止めそうにありません。

テクニカル的に見ると、

・テクニカルポイント(チャートに現れる過去の節目)を軒並み上抜け。

・日足・週足・月足の全てで強い買いシグナル(一目均衡表の三役好転、移動平均線のパーフェクトオーダー)が成立。

地合いは「極めて強い」と判断できます。

ファンダメンタル的に見ても、ドル円相場の上昇を連想させる材料が豊富です。(以下詳細)

・ロシア・ウクライナを巡る地政学的リスクの悪化懸念

(対独戦勝記念日の5/9にロシアが勝利宣言を行うとの思惑から来週は戦況が一段と悪化する恐れがある→ユーロ経路からの有事のドル買い)

・ロシア・ウクライナのヘッドラインによる資源・エネルギー価格の上昇

(資源輸入国である日本の貿易赤字が拡大する事で構造的な円売り圧力が上昇)

・FRBのタカ派姿勢

・日銀のハト派姿勢

(指値オペ常設化による円金利の抑制。黒田総裁が円安容認。

・日米金融政策の方向性の違いから派生する日米名目金利差の拡大

(ドル買い・円売り圧力が上昇)

・国内輸入企業の実需のドル買い

・世界的な円安黙認状態

(先週のG7共同声明で「為替の安定」が共同声明に盛り込まれなかった事から世界的な円安黙認状態のドル高容認)

以上を踏まえ、当方は引き続き、ドル高・円安トレンドの継続をメインシナリオと推測します。

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◆来週(5/2 - 5/6)の戦略◆

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