先週末に植田総裁が予想外に早いタイミングでマイナス金利解除発言。8月CPIでドル円は跳ねるか?
『YSのドル円観測日記』は為替に特化した内容を、日々のトレードの参考になるようファンダメンタル・テクニカル両面から考察するメディアです。
無料版では月曜日にテクニカルとファンダメンタルの両面から、先週の動きと今週の予想をまとめた週報を掲載しています。
しかし多くの要因によって予想は転換しています。有料版(サポートメンバー)は週報で立てた予想を状況に合わせて軌道修正。新しい情報を共有できる空間をDiscordサーバーで配信しております。週報でまとめたシナリオが変わった際も即座に対応しています。¥2,000 / 月で参加できます。ぜひご検討ください!
▼先々週の考察の振り返り
〈先週の週報〉
◎先週の予想(先週の週報掲載から変化あり。日報(有料会員限定特典)にて掲載済)
・146円付近まで押し目を作って下位足の流れに乗る
・147円台で上昇トライアングルなどの形からブレイクアウトしたなら積極的に買っていきたい。
◎結果
先週のドル円は、先々週に発生した日足規模の下降トレンド転換を発生させた下落を全否定する上昇が入り、再度上昇トレンドに回帰していく非常に方向感の掴みにくい相場となりました。詳しく見ていきます。
先週金曜日に発生したスパイクでの急上昇の勢いがそのまま今週も継続の流れです。戻り売りが全く入らず上昇した結果、日足規模で再度上昇トレンド転換が発生しました。
しかし、日足が下降トレンド転換直後であったため、週前半の急上昇の流れについていくのは難しかったと思います。
ダウ理論を主軸にトレードしているトレーダーは週前半全く身動きを取ることができなかったのでは無いでしょうか?
週半ばから後半にかけて、週足上昇波フィボナッチ161.8%高値147.65ラインで1時間規模のダブルトップをつけ下降するものの、戻しの圧力が弱く、再度押し目買いが入り上昇し今週最高値付近で引けました。
先々週の下降トレンドの流れに乗っていたショート勢は今週の上昇で一気に焼き殺されてしまいポジションの精算を余儀なくされます。これにより買い戻し圧力の発生。ドル円は年初来高値を更新していきながら週を終えました。
日終了時点での各時間足での目線:月足 ↑ 週足 ↑ 日足 ↑ 4時間足 ↑ 1時間足 ↑ 15分足以下 ↑
来週以降の戦略 : 拡大トライアングルからの急落も視野に入れながら、上位足3パターンの値動きを想定し下位足で流れにについていく。(▼今週の為替の見通しにて詳細記載)
▼先週のドル円を取り巻く経済環境を確認
❶ 先々週末の金曜日以降に発生したドル買い戻し継続
(ドル円が雇用統計発表後の下値トライに失敗した事に加え、ISM製造業景況指数関連が予想を上回る結果だった為、ショートカバーが強く働きドル円が急反発する)
❷ 中国による住宅需要喚対策が好感(円売り圧力上昇要因)
❸ レイバーデー明けに伴う海外勢のドル買い
❹ 米経済指標の好結果
🇺🇸7月製造業受注指数(結果▲2.1% 予想▲2.5%)
🇺🇸8月ISM非製造業景況指数(結果54.5 予想52.4)
❺ FRB当局者によるタカ発言
クリーブランド連銀メスター総裁「政策金利をやや引き上げる必要があるかもしれない」
❻ 長期金利の急上昇
🇺🇸2年債利回りが5.03%を記録
🇺🇸10年債利回りが4.30%を記録
① 政府高官による為替介入への警戒感上昇
神田財務官「ファンダメンタルズでは説明できない動きがみられる」
高田日銀委員「日銀は為替含め金融市場のボラティリティにそれなりに対応」
鈴木財務相「為替市場の動向を高い緊張感を持って注視」「過度な変動にはあらゆる選択肢を排除せず」
② 米金利低下に伴うドル売り圧力上昇
③ 短期筋の円ショートポジションの利食い。ショートカバーとなる。
❼ ショートカバーが働いた事による円キャリートレードの再開
❽ FRB当局者によるタカ発言
ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁「インフレは依然として高すぎる」
アトランタ連銀ボスティック総裁「インフレ率を2%の目標に下げるためにまだやるべき仕事がある」
ダラス連銀ローガン総裁「9月に1回見送り後に利上げ再開必要も」