老後に必要な所得はいくらなのか?

2019年の夏、"老後資金に2000万円必要"と金融庁が報告書を出した。炎上した事が記憶に新しい人も多いと思う。多くの人が怒りを覚えたのは、金融庁が示した老後世帯の平均像。
YS@Investor and Trader 2021.04.30
誰でも

(前置き)

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(本題)

2019年の夏、"老後資金に2000万円必要"と金融庁が報告書を出しましたね。

炎上した事が記憶に新しい人も多く無いですか?

報告書は総務省の家計調査 2017年データの夫65歳、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯を基に作られました。

この夫婦の毎月の実収入は約21万円。実支出は約26万円。毎月5万円の赤字が出る

これを埋め合わせする為には「20年で約1300万円、30年で約2000万円」が必要になる。

多くの年金生活者は、預金を取り崩して不足分を賄っているから、老後に備えて資産形成をしっかり考えて下さい。と言う事を伝える内容だったんですが.....見事に叩かれましたね。

これは老後世帯の平均像が現実と大きくかけ離れてるからではないでしょうか。

データを見ると、2018年の金融広報中央委員会の"家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯)"では、60代の22%、70歳以上では28.6%が "金融資産を保有していない"と回答しています。

2000万円以上の金融商品を保有しているのは60代で28.2%、70歳以上で27.9%に過ぎないんです。

2000万円の蓄えのない7割の高齢者を中心に不安と怒りが広がった結果が騒動を招きました。。

安倍前総理は「不正確であり誤解を与えるものだった」と弁解されていますが、皆さんはどう思われますか?

同時期に麻生さんはこんな事を言ってます。

個人的にはごもっともだなと感じます。

例として単純ですが、金融庁の報告書に登場する夫婦、毎月5万円の赤字が出るなら、年間60万円の不労所得があれば、問題は解決です。

この60万円を何で作れば良いでしょうか?

投じ先は多々ありますが、1つに米国株の連続増配株による配当金があります。これは減配・無配リスクが少ないからです。高配当利回りの現実的値としては3〜4%と僕は考えます。(これ以上を狙うとキャピタルが落ちる銘柄が揃う可能性が高いからです。)

そうなると、年間60万円の不労所得を受け取るには、計算すると

60万円÷3% =2000万円

60万円÷4% =1500万円

およそ1500万円〜2000万円の軍資金が必要になります。この軍資金を老後までに作る事ができれば、資産を目減りさせることなく老後を送ることができるということです。

一般市民が2000万円作るには積立投資が最強だと僕は考えます。

積立投資は早く始めた者勝ちです。時間を味方に付ける事で結果は大きく変わって来ます。米国を代表する経済指標S&P500の平均リターン(4〜6%)でシミュレーションしてみましょう。

毎月3万円積立投資をすると、26年が経った頃に目標は達成されます。

26年って長いよ。と感じられた方も居ると思いますが、コロナショックやサブプライムショックなどで金融市場から資金が逃げている時に資金を大きく投じれば、それだけで時間の節約になります。副業などで収入が増えた場合、積立金を上げる事で、さらに時間は節約されます。

フィデリティが毎年行っている「ビジネスパーソン1万人アンケート」によると、2020年の投資をしている人の比率は40.5%となり、5年で10ポイントも上昇したそうです。将来、日本人も米国のように投資が当たり前になる日が来るでしょうね!

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(Twitter/質問箱)

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