ドル円、直近のレジスタンスラインを突破。心理的節目140円まで待ったなし!?(2022/8/31)
目次
-
昨日のドル円相場の早見表
-
昨日のチェック項目
-
昨日のドル円相場の特徴
-
今日のチェック項目
-
本日のドル円相場の予想
◆昨日のドル円相場の早見表◆
① FRB当局者のタカ派発言と更なる米長期金利の上昇によりドル円は米国時間に138.96円まで上昇
② ECB当局者も利上げに対しタカ派発言。月末ロンドンフィッキングによるユーロ買いにより、ユーロドルは米国時間に1.0079ドルまで上昇
③ 明日の雇用統計発表を控え、本日のドル円の動きは小さい?
◆昨日のチェック項目◆
・🇺🇸MBA住宅ローン申請指数
(結果:-3.7% 予想:N/A 前回:-1.2%)
MBA住宅ローン申請指数は減少傾向。住宅関連指標は軒並み悪い結果が続いている。
・🇺🇸8月ADP雇用統計
(結果:+13.2万人 予想:+30.0万人 前回:12.8万人)
・🇺🇸8月シカゴ購買部協会景気指数
結果:52.2 予想:52.1 前回:52.1)
・クリーブランド連銀メスター総裁講演
「来年の早い時期までにFF金利を4%をいくらか上回る水準に引き上げ、そこで維持する必要があるというのが私の現在の認識だ」
➡︎4%超への利上げを来年早期までに行って、その後据え置きすべき!との事。
◆昨日のドル円相場の特徴◆
月末のドル円は下落を持ち直す様な展開を見せました。
・月末の本邦企業並びに投資家勢によるドル売りフロー
・対オフショアでの人民元高
(ドル売り圧力を上昇させ、中国人民銀行は人民元における対ドル基準値を6営業日連続上昇させている状況)
・🇯🇵株式市場の冴えない動き
(リスク回避の円買い圧力上昇)
・米金利低下に伴うドル売り圧力の上昇
(米10年債利回りは、欧州時間に記録した3.16%から3.09%まで低下)
これらの要因からドル円は日本時間から欧州時間にかけて下落基調。この日の安値138.27円を記録しました。
しかし、売り一巡後にドル円は大きく反発。
・中川日銀審議委員のハト派発言(円安圧力上昇)
「今の時点では緩和バイアスを維持すると思う」
・ドイツ連銀ナーゲル総裁のタカ派発言
「9月に強力な利上げが必要である」
・フィンランド中銀レーン総裁のタカ派発言
「来週の理事会で利上げを決定する予定でその後も追加利上げが必要になる」
(重要!!)➡︎現在、ユーロ圏のエネルギー危機発生により、欧州経済をめぐる先行き不透明感が拡大しつつあり、本来上記のような連銀総裁の発言はユーロ安を呼び込むのだが、昨日発表されたユーロ圏の経済指標が好評価だった為、ユーロ需要が上昇。月末ロンドンフィッキングに絡むユーロ買いもユーロ需要を拡大させたと思われます。
✔︎ 🇪🇺8月消費者物価指数速報値の伸び率加速👍
(結果:+9.1%、予想:+9.0%、前回:+8.9%)
✔︎ 🇪🇺8月消費者物価コア指数速報値の伸び率加速👍
(結果:+4.3% 予想:+4.1% 前回:+4.0%)
米国時間においては、
・クリーブランド連銀メスター総裁のタカ派発言
「来年の利下げを予想せず」「2023年初めに4%以上の金利引き上げを支持」
・ADP雇用統計が市場予想を大きく下回る結果
(ドル売り要因は上昇しましたが反応は限定的でした。やはり本命の雇用統計待ちですね)
・米長期金利の反転上昇
(米10年債利回りが3.09%から3.16%まで上昇)
以上の事から、ドル円は米国時間午後にかけて、この日の高値138.96円を記録しました。