あえてFXを勧めるなら、こんな準備をして、こんなやり方を!(前編)

ななしさん主催のアドベントカレンダー21日を担当させて頂きます!投資の話をしてくれてる方々が多いので、スパイスの意味も込めて投機の話をしようと思います!
YS@Investor and Trader 2021.12.21
誰でも

はじめに

ななしさん主催の株クラアベントカレンダーに参加させた頂てます!素敵な25名の記事が読めるので、是非読んでみてくださいね!

⬇️🎅ななしさん主催のアドベントカレンダー🎄

私は投機の代表格ともいえる外国為替証拠金取引(FX)の記事をお届けします!

本誌の後編はレイチェルさん主催のアドベントカレンダー24日にて掲載させて頂きます。お時間許しましたら、そちらも是非読んでみてください!

⬇️🎅レイチェルさん主催のアドベントカレンダー🎄

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前置き

そもそもFXって何?

FXとはForeign Exchange(外国為替)の頭文字を取ったものです。簡単に言うと、通貨間の両替です。とも同じ意味を指します。

海外旅行に行った時、空港で円を外貨に換えますよね。旅行を終えて余った外貨を円に戻した時に出国前のレートより高かった経験って無いですか?

この通貨間の両替で起こる利鞘で稼ぐ行為がFX取引です。

外為ドットコムHPより抜粋

外為ドットコムHPより抜粋

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FXの魅力は大きく3つ(捉え方によってはデメリットでもある)

①少額で大きなトレードができる

FXにはレバレッジという仕組みがあります。証券会社の外国為替口座に預けた資金に対して最大25倍の取引が可能です。

これはつまり、100万円を口座に入金したら最大2,500万円分の両替取引が出来る事を表します。

この資金効率の良さがFXの大きな特徴となっています。

みんなのFX HPより抜粋

みんなのFX HPより抜粋

平日24時間いつでも取引できる

FXは土日を除き24時間いつでも取引できます。通貨取引が行える市場が日本、イギリス、アメリカなど時間軸で変わる事で24時間取引を可能としてます。

マネースクエアHPより抜粋

マネースクエアHPより抜粋

スワップポイントが毎日もらえる

FXは短期間で為替差益を狙う手法が主流ですが、長期間の運用でもメリットを得られます。FXにはスワップポイントという通貨間における金利差を利用して、利益を得ることもできます。

例えばメキシコペソや南アフリカランド(新興国通貨取引の場合、突発的な相場の急変動が起こりやすいので注意が必要です)と言った高金利通貨を買うとほぼ毎日利益を得ることが出来ます。反対にスワップポイントが支払いに転じてしまうこともあります。

FXプライムHPより抜粋

FXプライムHPより抜粋

アイネット証券HPより抜粋

アイネット証券HPより抜粋

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FXトレードの実態

FXを投資という表現をする人が居ますが、これは全く違います。FXはお金を持って殴り合いをする事でお金を奪い合う非情なゼロサムゲームです。

ゼロサムゲームとは・・・参加者の得点(利益)と失点(損失)の総和(サム)が「0」(ゼロ)になるゲームです。外国為替取引の場合、2国間の為替の取引を行うので市場全体が上がるということはあり得ず、一方の為替レートが上がれば、もう一方のレートは必ず下がることになるため、ゼロサムゲームとなります。これに対し株式の取引は短期ではゼロサムだと言われますが、長期的には市場全体が拡大する場合があるので、非ゼロサムゲームです。

僕はFXを嗜みますが、自分からFXをオススメする事は絶対しません。

理由は、積立投資の様にとりあえずやってみよう!の感覚で手を出してしまうと、事故を起こす確率が高いからです。

FXを始めて1年間戦える人は、全体の約半分です。半分の人は退場を余儀なくされます。

しかしこれにはちゃんと原因があります。それは、入ってくる人の大半が明らかにルールを知らずに入って来るからです。

手軽さ故に気軽に稼げると聞いて入場して来るのですが、そんな簡単な世界ではありません。

戦う為にはルールと身を守る手法が必要なんです。

相場のルールや資金管理の基礎をしっかり理解し、適正なポジション量を管理できれば、FXで退場する事など、まず無いんですよ。

退場しないという事は、防御力のスキルが上がります。FXで勝つには、守る力が最も大切です。

正直、攻撃力は後からついて来ます。まずは防御力を上げる事に徹するんです!ここを履き違えてしまう人が多すぎる事も退場者が多い原因の一つです。

防御力とは、先に記した相場のルール資金管理の基礎です。今回はそんな防御力の付け方を少しだけご紹介すべく2部構成でお届けします!

(前編)FXを始める前に絶対知っておくべき知識

(後編)資金管理とメンタル管理。トレードのお勧め時間と証拠金。

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本題|FXを始める前に絶対知っておくべき知識

各通貨の特徴と需給が生まれる場面

FXは異なる2つの通貨を売買する取引です。

言い換えるなら、2つの通貨を天秤に乗せて、どちらの需要が多いか少ないかを予測する取引です。

需要を予測する手段としては、大きく2つあります。

1つは、企業や国の経済状態を表す指標を参考に株価や為替の値動きを予測するファンダメンタル分析。

もう1つは、過去の値動きをチャートで表して、そこからトレンドやパターンなどを把握し、今後の株価、為替動向を予測するテクニカル分析です。

2つの分析が出来るに越した事はありませんが、それ以前に通貨の特徴を知る事は、FXトレードにおいて、とても大切です。主要8通貨の特徴と癖を一緒に勉強しましょう!

🇺🇸米ドル|世界の基軸通貨。世界取引量No.1

  • 米国の金利動向前後や中央銀行の金融政策発表時は敏感に反応する。金利が上がればドルの需要は上昇し、金利が下がれば、需要は低下する。

  • 基軸通貨という側面から、戦争やテロ等の有事に相場が大きく動く。他国が起こした有事ではリスクヘッジの為、ドルの需要は上がる傾向があるが、自国が引き起こした有事の場合は下がる傾向がある。

  • 9.11テロ事件やリーマンショックでブッシュ政権下で通貨の信用は低迷したが、オバマ政権以降は信用を取り戻し、今では有事のドル買いが目立つ。

🇪🇺ユーロ|米ドルに次ぐ第二の基軸通貨。

  • ECB(欧州中央銀行)の金融政策時は敏感に反応する。

  • ユーロ圏経済の牽引役であるドイツの経済指標の良し悪しで、相場が変動する。

🇬🇧ポンド|値動きの大きさが圧倒的な通貨。通称:殺人通貨

  • 他国の金利動向や金融政策時はもちろんの事、自国の金利動向やインフレ率に対して超敏感に反応する。

  • ユーロが悪化局面を迎える際、逃避先としてポンドが買われる傾向が強い(ドルやスイスフランも買われるがポンドの需要の方が高い傾向が多い)。逆にユーロ圏が景気悪化局面を迎えると、一気に需要が低下する。(ユーロとユーロ圏を分けて考える。ここ凄く大事。)

🇦🇺豪ドル|オセアニア地域代表の資源国通貨

  • 自国よりも他国の政策金利とインフレ率に敏感に反応する。

  • 金、石炭、鉄鉱石などの資源が豊富なことから、資源価格や資源の輸出割合が多い中国の景気動向に物凄く需要が左右される。

🇳🇿NZドル|オセアニア通貨の2番格通貨

  • オーストラリアと経済・政治での結びつきが強いことから、豪ドルと似たような相場の値動きになりやすい。

  • 豪ドルよりも金利が高く、スワップポイント狙いのトレーダーに人気。

スワップポイントとは………FXでは日本のような超低金利の国の通貨を売って、トルコやメキシコ、南アフリカのような新興国などの金利水準が高い国の通貨を買うと、スワップポイントと呼ばれる収益がポジションを決済するまで毎日得られることになります。スワップポイントは「金利差調整分」とも呼ばれ、2カ国間の金利差によって発生する利益です(※逆に、低金利の国の通貨を買って高金利の国の通貨を売る場合は、金利差分のスワップポイントの支払いが発生します)。
みんなのFXより抜粋

🇨🇦カナダドル|米国の経済動向と原油価格の値動きに振り回される通貨

  • 貿易において最大の輸出相手である米国の経済指標の影響をモロに受けやすい。

  • 原油輸出国である事から、原油価格の値動きに連動して需要が動く。

  • 🇦🇺、🇳🇿も原油産出国である為、この3国の通貨は比較的似かよった動きをする。東京オープン時、ロンドンオープン時など時間帯によって、需要にムラが出る傾向がある。

🇨🇭スイスフラン|永世中立国スイスの流通通貨。有事に買われやすい安全通貨

  • 戦争やテロ、金融危機や地政学リスク等の「有事」が発生した時に需要が上がる安全資産。資金の逃避先としての役割を担う。スイス国内の経済指標より世界の動向に左右されやすい。

  • スイスフランショック以降、安全資産としては、日本円が筆頭になり、現在も牽引している。スイスフランは世界第二の安全通貨の役割を担っている。

🇯🇵円|世界No1対外資産保有国。有事が起きた時にとても買われやすい安全通貨

  • スイスフラン同様、金融危機や地政学リスク等の「有事」が発生した時に需要が上がる安全資産。

  • 対外純資産が世界で最も多い国である為、自国経済が危なくなると自国通貨の円を確保する動きが活発になり、大量の海外資産を円に変えないとけない。この流れが世界的に円需要を高める傾向がある。

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ロンドン市場が全てを決める

世界三大為替市場に東京市場、ロンドン市場、ニューヨーク市場がありますが、ロンドン市場は3つの中でも取引額が最も大きく、圧倒的1位です!

ロンドン市場の取引額が他を寄せ付けずに1位である理由は「金取引」「地理的位置関係から起きる要因」の2つが大きく関係しています。

金取引が盛んなイギリス

金本位制の由縁により、イギリスは金取引の中心です。ロンドン市場では大口投資家による金取引が盛んに行われていて、ロンドン市場がクライマックスを迎える24時(冬時間は1時)には、金の価格を決めるロンドンフィッキングが行われます

金本位制とは...貨幣の一単位の価値と一定量の金の価値が、常に等価関係にあるように組まれている貨幣制度の事。この制度では貨幣と金とが自由に交換でき,金貨の輸入や鋳造の自由も保証され、国内の通貨、外国為替相場の安定が自動調整作用によって保たれる。19世紀イギリスに始まり、世界の金生産の増大により同世紀末には大部分の国が金本位制を採用(日本は1897年)、第一次世界大戦まで続いた。
ロンドンフィキシングとは...ロンドン市場の16時(夏時間15時)=日本時間の25時(夏時間24時)のフィキシング(値決め)のことをいいます。正確には、金のスポット価格を決定することを意味しており、この時間帯は外国為替市場では有価証券の決済に絡んだオーダーが多いと言われています。一般にロンドン市場は、金などの貴金属の現物取引において、世界でも重要な位置を占める市場であり、ここで決定される金価格は世界的な金の価格指標となります。また、通常、金はドル建てで取引されており、ロンドン・フィキシングによって、ドル資金の需給関係にも影響を与えることから、この時間帯に為替相場が大きく動くことがあります。

金は基本的にドル建取引が主流です。金取引の際は、ロンドン市場の主要通貨であるポンドやユーロはドルに両替されてから行われます。

その為、金を取引していると、間接的にドルも取引していることになり、ロンドン市場の取引額が大きく影響してくるという訳です。

ですので、ロンドン市場で金取引が盛んな時は、為替市場が盛んである事が言えます。

金の需要が上がる➡️ドルの需要が上がる➡️ポンド、ユーロが売られる➡️金が買われ、金の価格が上がる(ユーロドルがドル高になる。ポンドドルがドル高になる)

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■地理的位置関係から起きる要因

ロンドン市場の前半に入ると、それまでの東京市場のゆるやかな値動きから一変し、急激に激しくなる傾向があります。特にロンドン時間の後半はその激しさが増します!

なぜか?

それはロンドン市場の取引量が多いこともさる事ながら、3つの中央銀行(BOE:イギリス中央銀行、ECB:欧州中央銀行、FED(FRB):アメリカ中央銀行制度)が行う金融政策が集中するからです。

300年以上の歴史を持つイギリスの中央銀行(BOE)は金融政策を決定する役割があり、イギリスの主要通貨でもあるポンドの相場に大きな影響を与えます。

中でも政策金利を決定する金融政策委員会(MPC)は年に8回開催され、詳細は日本時間の21:00に発表されます。この時間帯にはレートの急騰、急落が起きる事が多々あります。

BOEの発表に続くのがユーロ圏全体の中央銀行にあたるECBの発表です。こちらはユーロ圏の金融政策を発表します。

このECBは6週間に1回開催かれ日本時間の21:45に政策金利が発表されます。

この政策金利はユーロ圏の経済に大きな影響を与えるので、EU圏に止まらずロンドン市場にも影響を与えます。

ロンドン市場が閉まる数時間前にアメリカ市場がオープンします。オープン前にFRBなどの要人発言があります。この発言が欧州トレーダーにとって、為替売買の判断材料となることが多くあります。雇用統計や失業率もニューヨーク市場オープン前に発表されますよね!

これらの事から、ロンドン市場は、東京市場の流れをぶち壊す要素がたくさんあります。ですので、東京時間のトレードをロンドン時間に持ち越すのは危険な事が多い為、東京時間でトレードをするのか、ロンドン時間からトレードをするのかを、しっかり区別するべきですね!

(後半に続く!)

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