[週報]先週までの振り返りと今週の戦略
➡︎週報ではテクニカル分析とファンダメンタル分析の両面からアプローチ!
➡︎日報はファンダメンタル分析を中心にドル円の流れを物語形式にお伝えしています!
◆お知らせ
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◆エッセンシャルレビュー
先週のドル円の値動きは、4時間足レベルで形成されている上昇トライアングルをブレイクアウト。週足レベルでの前回高値付近(137円後半)の利確ポイントに到達後、利確売り&ショート勢の新規参入により、大きく下落するという展開を示しました。

▼振り返り
テクニカル視点
予想 ➡︎ 週足三尊左肩ラインである138円付近を目指して上昇する流れになると予想
結果 ➡︎ (的中!)138円は突破できなかったが、137円後半(137.77円)を記録した後に下落。
ファンダメンタル視点
予想 ➡︎ 先週の動きを引き継ぎドル買い円売りの流れを今一度呼び込む事になると予想
結果 ➡︎ (的中!)ドル買い円売り継続。経済指標良好。豪中銀のサプライズ利上げで上昇。雇用統計結果にショートカバー強く入る。
▼先週のトピックス
先週のドル円は、週初から週中にかけて緩やかに上昇するも週中で大きく下落。その後、週末にかけて大きくショートカバーが働く動きとなりました。

❶ 先々週から継続しているドル買い円売りの継続
日銀金融政策決定会合での植田総裁のハト派スタンスや米経済指標が良好な結果を示した事でドル買い円売り圧力が強まっている。
❷ 週初に発表された経済指標が良好だった件
米4月ISM製造業景況指数(結果:47.1 予想:46.8)
米4月ISM支払価格(結果:53.2 予想:49.0)
❸ JPモルガン・チェースがファースト・リパブリック銀行を買収した件
❹ 豪中銀がまさかの25bpサプライズ利上げを行った件
上記❶〜❹を材料に米長期金利は週初から大きく上昇。

ドル円は週初から週中にかけて高値137.78円を記録しました。
しかし、週足での高値137.92円を突破するパワーはなく、その後は下落が目立ちます。
❺ 先々週から続くドル円ポジションの利確
週足における直近高値137.92円を突破できなかった事に伴う利益確定の連鎖 ➡︎ 米金利が大きく低下
❻ FOMC声明文での追加利上げを示唆する文言が削除された件
「some additional policy firming may be appropriate」(いくらかの追加引き締めが適切かもしれない)⬅︎削除
❼ パックウエスト、ウェスタン・アライアンスの身売り検討報道による金融システム不安再熱
❺〜❼の要因によりドル円は週後半に週間安値133.51円を記録しました。
その後、対象各社が身売り報道に対して否定した事でドル円は反発するも限定的。
大きく動きを変えたのは金曜日の雇用統計でした。
この日の雇用統計結果は、予想を上回る力強い結果を示しました。
・4月非農業部門雇用者数(結果25.3万人、予想17.9万人)
・4月失業率(結果:3.4% 予想:3.6%)
・4月平均時給(結果:+4.4% 予想:+4.3%)
この結果により米金利が大きく上昇。ドル買い圧力が強まった事でドル円は134円後半をマークし、週の動きを終えました。
◆今週の予想
▼テクニカル的観点では、150円を目指し月足上昇トレンドが勝つ可能性が優勢
改めて、今後のドル円シナリオをテクニカル的におさらいします。
現在のドル円は、
月足上昇波からの押し目買い勢力 VS 週足三尊からの戻り売りを狙う勢力
が戦いの真っ最中です。(攻防戦は137.7~127円の価格帯でレンジ相場を形成するのではないかと思考)

上図で示した通り、
月足勢力が勝つ場合は、昨年10月につけた150円の高値を目指し、上昇トレンドシナリオが成立します。
月足上昇波勢力勝ちの条件:139.3の週足三尊左肩ラインをブレイクアウトし、上昇トライアングル完成。
逆に
週足勢力が勝つ場合は、110円付近の安値帯を目指して下降トレンドシナリオが形成されます。
週足三尊下降波勝利の条件:週足安値帯である、127.7~125付近ラインを下にブレイク。
目先はこの2軍が三角形内をどう動かすかで、今後のシナリオが見えてくると思考します。
どちらのシナリオが勝つかは、ファンダメンタル面の材料が大きく左右する為、テクニカルだけで細かく予想するのは難しいです.....。
しかしあえてテクニカル的観点だけでいうと、
▶︎ 週足は、安値を切り上げながら、じわじわ上昇する兆候がある(長期で買いが優勢という根拠)(相場は大きな時間規模のトレンドが優先されやすい。月足より週足のトレンドが優先の様な....)
あくまでもテクニカル面では、今後ドル円は150円を目指し月足上昇トレンドが勝つ可能性が優勢と見ていますが、売りと買いどちらに軍配が上がるかは、ファンダメンタル面も考慮しないといけないので、テクニカルだけの観点では、非常に予想が立てづらいです。
その為、トレードを安全に行うのであれば、素直に決着を待ってからポジションを立てることをお勧めします。
▼ファンダメンタル的観点では、今週も上昇トレンド継続。今週下落があるとするなら、それは上昇トレンドの過程で見られる一時的な調整と思考。
理由
・FRBによる年内利下げが後退している件
先週のFOMCにてパウエル議長から年内利下げを示唆する発言は一切見られなかった。
・雇用統計結果が強かった件
雇用統計結果が強かった事で年内利下げは更に後退する傾向。更に今週のインフレ指標が予想をうわぶれる事があれば追加利上げ観測が再熱する恐れもあり得る。
また現在、米地銀の連鎖破綻懸念による金融システム不安が広がっていますが、今週はこのニュースよりも、インフレ指標(4月消費者物価指数、4月生産者物価指数、4月輸出入物価指数、5月ミシガン大消費者信頼感指数速報値)の方に注目が集まるのではないかと思考します。
以上のことから、ファンダメンタル的観点では、ドル円上昇継続をメインシナリオとして予想します!
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