[2023.3.16]クレディ・スイスの経営破綻懸念高まる。欧州市場 米国市場共に株価急落。リスク回避の円買い呼び込み。
② 米経済指標(米2月PPI、小売売上高、NY連銀製造業景況指数)は予想下まわる。米長期金利も急低下
③ 今状況下でECBは本当に利上げを行うのか?
目次
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昨日のチェック項目
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昨日のドル円相場の特徴
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今日のチェック項目
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本日のドル円相場の予想
◆昨日のチェック項目◆
・🇺🇸MBA住宅ローン申請指数
結果:6.5% 前回:7.4%
米抵当銀行協会(The Mortgage Bankers Association)が毎週水曜日に発表する個人の住宅ローン申請件数を指数化した指標。1990年3月16日を100として基準としている。固定金利・変動金利・新規購入・ローンの借り換えなど、各種別の調査を行い、全体の数字を出している。あくまで申請ベースの数字であり、一人が複数件のローンを申請した場合すべて計算に含まれるなどの注意点がある。
・🇺🇸3月ニューヨーク連銀製造業景況指数
結果:-24.6 予想:-7.5 前回:-5.8
アメリカに12ある地区連邦銀行のひとつであるニューヨーク連銀が発表する指標。ニューヨーク連銀が管轄する地区にある製造業約200社を対象に景況感を調査した結果を指数化したもの。毎月15日に発表される。新規受注、仕入価格、販売価格、出荷、雇用状況などの各項目について、「増加または好転」「変わらず」「減少または悪化」のいずれかを選択する形のアンケート調査を実施し、当月及び半年後の予測について指数化して発表する。
・🇺🇸2月小売売上高
前月比
結果:-0.4% 予想:0.2% 前回:3.0% 前回改定値:3.2%
コア・前月比
結果:-0.1% 予想:-0.1% 前回:2.3% 前回改定値:2.4%
米国内で販売されている小売業・サービス業の売上高を集計したもの。米国の個人消費の動向を表している。米国は個人消費がGDPの約7割を占めており、他の先進国より高い傾向にある。その為、個人消費の動向が景気全体に与える影響も大きいため、注目度の高い指標となっている。全体に占める売上高の割合が最も大きい「自動車及び同部品」部門は、販売店のセールなど景気と直接の関係がない要因による月ごとのブレが大きいこともあり、自動車を除いたコア部分の注目度が高い。
・🇺🇸2月生産者物価指数
前月比
結果:-0.1% 予想:0.4% 前回:0.7% 前回改定値:0.3%
前年比
結果:4.6% 予想:5.4% 前回:6.0% 前回改定値:5.7%
コア・前月比
結果:0.0% 予想:0.4% 前回:0.5% 前回改定値:0.1%
コア・前年比
結果:4.4% 予想:5.1% 前回:5.4% 前回改定値:5.0%
米国内製造業者の販売品目(約1万品目)について、価格を測定した指数(1982年=100)。指数の変化(前月比・前年比)の形で報じられることが多い。生産過程における3段階(原材料、中間財、完成財)についてそれぞれ測定しているが、一般的には完成財の数値が注目される。月ごとの変動の激しい食品とエネルギー関連を除いたコア部分の数字も発表され、基礎的なインフレを把握するために活用される。
・🇺🇸3月NAHB住宅市場指数
結果:44 予想:40 前回:42
◆昨日のドル円相場の特徴◆
15日(水)のドル円は日本時間に上昇の後、大幅下落となりました。

ゴトー日によるドル買い・円売り&米金利上昇に伴うドル買い圧力により日本時間から欧州時間早朝にかけてドル円は上昇。この日の高値135.10円を記録しました。
しかし欧州時間に入ると、スイスの大手銀行クレディ・スイスの問題が勃発(筆頭株主のサウジナショナルバンクが追加支援を否定)し、クレディ・スイスが経営破綻になるとの懸念が再燃しました。
スイスの金融市場がクラッシュするのでは無いかとの懸念から、クレディ・スイスの株価は市場最安値を更新。

これによりクレディの1年物クレジット・デフォルト・スワップが急騰。この余韻が欧米株にも波及し株価が急落。
為替市場にはリスク回避の円買いが呼び込まれました。
またこの日発表された米経済指標も軒並み市場予想を下回りました。米金利は急低下しドル売り圧力が上昇。
以上の事からドル円は米国時間朝方にこの日の安値132.22円を記録しました。
そこから引けにかけて上昇はあるものの値動きは限定的です。
◆今日のチェック項目◆
・🇺🇸2月住宅着工件数
・🇺🇸2月建設許可件数
・🇺🇸3月フィラデルフィア連銀景況指数
・🇺🇸2月輸出入物価指数
・🇺🇸新規失業保険申請件数
・🇪🇺ECB理事会
・🇪🇺ラガルド総裁記者会見
◆本日のドル円相場の予想◆
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