年初来高値更新後に急落するドル円。金利急低下の後のドル円は反発あるか?
あいさつ
『YSのドル円観測日記』は為替(特にドル円)に特化した分析情報を提供しています。ファンダメンタル・テクニカルの両面でアプローチできる内容構成となっており、初心者の方でも読みやすい様にまとめています。
トレードに特化した内容となっておりますが、攻めではなく守りを重視しています。一般的な資金管理の許容範囲を超えない事を記事では重視しています。
記事は平日毎時正午ごろに掲載しています。
月曜日は先週の動きのまとめと、それを踏まえた上で今週の立ち回りや注意ポイントを掲載(不定期で無料公開)他の曜日は前日の動きと掲載日の立ち回りや注意ポイントを掲載(有料読者専用 ¥2,000 / 月で参加できます。ぜひご検討ください!)
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▼先週のドル円動向の主なテクニカル&ファンダメンタル材料
⚪︎週前半
(テクニカル)
・先週のメインシナリオ通り、149.332のラインを下抜けし、上位足が下降トレンド転換。
先週(10/30 - 11/3)のメインシナリオ(before)
(After)
・戻しを待ってショートを狙いたい局面ではあるが、15分足下降トレンド転換から戻しをつけることなく急落。 エントリーできるポイント無し。
・その後1時間足規模で再度上昇トレンド転換するも、こちらも戻しをつけることなく急騰でターゲットまで到達。
(ファンダメンタル)
・中東情勢緊迫化(イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの攻撃が激化)
・日本経済新聞社による特報
「日銀、金利操作を再修正。長期金利1%超え柔軟に対応」との特報。これにより日銀による金融緩和修正の思惑が生まれ円ショート手仕舞いが活発化。
⬇︎ 日銀金融政策決定会合後にドル円大きく上昇
・日銀金融政策決定会合が無難に通過。日銀はYCCの上限である1%を超える取引を容認する柔軟化措置を決定。この事は事前予想の範囲内であった為、円売りが再開する。
・同時に発表された展望リポートにおいても、コアコア(除く生鮮食品・エネルギー)見通しは慎重な水準を設定される(2024年度・2025年度共に2.0%を下回る1.9%に設定)
・植田総裁からハト発言が続いたこと
「物価目標達成の十分な確度持って見通せる状況になお至ってない」
「粘り強く金融緩和を続ける方針」
・外国為替平衡操作の実施状況 (9/28ー10/27)に「介入実績ゼロ」との結果報告
(10/3に発生したドル円急落の背景が、政府・日銀による為替介入では無かったことが判明)
・直近高値突破に伴う仕掛け的なドル買い・円売り
⚪︎週後半
(テクニカル)
・1時間上昇波が昨年つけた高値レジスタンスライン151.94付近まで到達。
・日足上昇チャネル上限ラインもあり、強力な抵抗帯になるため、下位足15分足の下降トレンド転換から直近上昇波に対する調整の下げを逆張りで狙える場面
・上記ライン付近で15分足規模の下降トライアングル(上昇トレンド減速PA)を形成。
・その後は続落し、4時間直近上昇波起点148.814付近まで下げ今週が引ける。
(before)
(after)
(ファンダメンタル)
・急ピッチな上昇に対する反動売りが始動。昨年高値151.95を背にした戻り売り圧力が上昇。
・神田財務官による円安牽制発言
「一方的で急激な動きを懸念している」
「過度な変動に対してはあらゆる手段を排除せず適切な行動をとる」
「介入を含めた準備状況はスタンバイ」
・労働市場の冴えない結果
🇺🇸10月ADP全米雇用報告(結果:+11.3万人 予想:+15.0万人)
🇺🇸新規失業保険申請件数(結果:21.7万件 予想:21.0万件)
🇺🇸7ー9月期単位労働コスト速報値(結果:▲0.8% 予想:+0.3%)
・製造業は引き続き状況が悪い
🇺🇸10月ISM製造業景況指数(結果:46.7 予想:49.0)
・FOMCにて政策金利は据え置き決定(FF金利誘導目標を5.25ー5.50%で据え置き)
🇺🇸10月非農業部門雇用者数(結果:+15万人 予想:+18万人)
🇺🇸10月平均時給(結果:+0.2% 予想:+0.3%)
🇺🇸10月失業率(結果:3.9% 予想:3.8%)
・記者会見にてパウエル議長はハト発言が目立つ状況。
「長期金利上昇に注意を払っている」
「サイクルの終わりに近づいている」
etc
・米長期金利が急低下した事。
(米10年債利回りは米FOMC前に記録した4.93%から4.48%へ急低下→米ドル需要が急落)が重石となり、週末にかけて、一時149.19まで急落しました。