[2023.2.2]パウエル議長はタカ派スタンスを見せるも市場は事前予想を加味したSell the Factでドル円急落。
❷ 注目されたFOMCは市場予想通り25bp引き上げ。次回利上げも示唆されている。
❸ 米経済指標の不冴いない結果とパウエル議長のハト派スタンスとハト派発言によりドル円は128.57円まで下落。
目次
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昨日のチェック項目
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昨日のドル円相場の特徴
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今日のチェック項目
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本日のドル円相場の予想
・🇺🇸1月ADP雇用統計
(結果:10.6万人 予想:17.9万人 前回:23.5万人(前回改定値:25.3万人))
民間給与計算代行業者大手のAutomatic Data Processing(ADP)社が、自身の持つ全米約50万社、約2400万人のデータを元に月ごとの雇用者数の増減を数値化したもの。2006年5月に始まった比較的新しい経済指標です。
・🇺🇸1月ISM製造業景況指数
(結果:47.4 予想:48.1 前回:48.4)
ISM(Institute for Supply Management:供給管理協会)が全米の製造業350社の購買担当役員に対するアンケート調査を実施し、その結果を基に作成する景況感を表す指数。景気の先行指標です。
・FOMC

・パウエル議長記者会見
「インフレーションは緩和されている。家賃も下がると期待。賃金も緩和されつつある。しかしインフレにまだ勝利した訳ではない。インフレ緩和は始まったばかりである。」
「債務上限に関しては非常にリスクは高いが議会が引き上げるしかない。現在のインフレにはばらつきがあり。賃金、雇用もばらつきがあるの。最新のデータを追って見計らうしかない。我々が一番恐れていることは、経済ショックを起こす事でしかインフレ率2%を実現できない事だ。」
◆昨日のチェック項目◆
1日(水)のドル円は欧州時間から急落する動きとなりました。

・本邦輸入企業の実需のドル買い
・FOMCを控えた警戒と調整
上記2点より日本時間にドル円は上昇し、この日の高値130.43円を記録しました。
しかし欧州時間に入ると売り圧力が上昇。FOMC前に発表された米経済指標の冴えない結果も材料となりドル円は下落し始めました。
1月ADP雇用統計(結果:+10.6万人 予想:+18.0万人 前回:+23.5万人)
米1月ISM製造業景況指数(結果:47.4 予想:48.1 前回:48.4)
注目されたFOMCですが、FF金利は予想通り25bpを利上げ。声明文においても大きな変化はありませんでした。
迎えたパウエル議長の記者会見ですが、内容はタカ派を強調させるような発言が目立っていましたが、ハト派発言が注目されました。これにより米金利は低下。ドル円は128.55円まで値を落としました。
しかし記者会見内の質疑応答にて、
「今年の利下げは適切ではない」「あと2回ほどの利上げを協議中」「先にJOLT求人件数の数字が重要である」との発言が見えた事によりドル円はショートカバーが働いた形でこの日の流れを終えました。
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