[2023.2.16]ドル円、心理的節目である134円を突破。引き続き続伸リスクに警戒。

❶ 1月CPIがきっかけとなった金利上昇の流れは継続。ドル円も134.35円まで上昇
❷ ECB当局者がハト派スタンスを見せる。ユーロ圏からドル需要を呼び込む結果が続きそう。
❸ 中立派の姿勢を示す植田氏の日銀新総裁就任がドル円の底値を強力にサポート。
YS@Investor and Trader 2023.02.16
誰でも

目次

  • 昨日のチェック項目

  • 昨日のドル円相場の特徴

  • 今日のチェック項目

  • 本日のドル円相場の予想

◆昨日のチェック項目◆

・MBA住宅ローン申請指数

結果:-7.7% 前回:7.4%

米抵当銀行協会が毎週水曜日に発表する個人の住宅ローン申請件数を指数化した指標。1990年3月16日を100として基準としている。固定金利・変動金利・新規購入・ローンの借り換えなど、各種別の調査を行い、全体の数字を出している。(あくまで申請ベースの数字であり、一人が複数件のローンを申請した場合すべて計算に含まれるなどの注意点がある。)

・2月ニューヨーク連銀製造業景況指数

結果:-5.8 予想:-18.2 前回:-32.9

アメリカに12ある地区連邦銀行のひとつであるニューヨーク連銀が発表する指標。ニューヨーク連銀が管轄する地区にある製造業約200社を対象に景況感を調査した結果を指数化したもの。

・1月小売売上高

結果:3.0% 予想:1.7% 前回:-1.1%

[コア・前月比]

結果:2.3% 予想:0.9% 前回:-1.1% 前回改定値:-0.9%

米国内で販売されている小売業・サービス業の売上高を集計したもの。米国の個人消費の動向を表した指標。米国は個人消費がGDPの約7割を占めており、他の先進国より高い傾向にある。その為、個人消費の動向が景気全体に与える影響も大きい。全体に占める売上高の割合が最も大きい「自動車及び同部品」部門は、販売店のセールなど景気と直接の関係がない要因による月ごとのブレが大きいこともあり、自動車を除いたコア部分の注目度が高い。

・1月鉱工業生産

結果:0.0% 予想:0.4% 前回:-0.7% 前回改定値:-1.0%

・1月設備稼働率

結果:78.3% 予想:79.0% 前回:78.8% 前回改定値:78.4%

鉱工業生産は、米連邦準備制度理事会(FRB)が鉱工業部門の生産活動状況を指数化したもの。景気全般の動きとかなり密接な関係を持っておりGDPの推移と強い相関がある。3ヶ月に1度しか発表されないGDPと異なり月次で発表されるため、速報性に優れている。同時に発表される設備稼働率は、生産能力に対する実際の生産量の比率。設備投資やインフレの先行指数になる。80%を超えると投資が活発化するといわれている。

・2月NAHB住宅市場指数

結果:42 予想:37 前回:35

全米住宅建設業者協会(NAHB:National Association of Home Builders)が毎月公表する米国の住宅建設業者の景況感を示す経済指標。 「NAHB住宅市場指数」とも呼ばれます。 今後6カ月の販売予測を集計することから、米住宅市場の動向を示す先行指標として注目されています。
***

◆昨日のドル円相場の特徴◆

15日(水)のドル円は堅調な値動きを見せました。

CPI発表に後の急ピッチなドル高・円安は昨日の日本時間も継続されました。米長期金利は更に急上昇。この動きに日米名目金利差拡大に着目した投機家たちの円キャリートレードが再開。

ドル円チャートでは、日足において一目均衡表の雲下限を突破。

米国時間に発表された経済指標においても、小売売上高のコアが力強い結果を示した事により上昇に拍車がかかります。

米国は個人消費がGDPの約7割を占めている為、他の先進国より個人消費は景気を図るのに非常に重要な判断材料となります。小売売上高全体で最も多くの割合を占めるのは「自動車及び同部品」部門です。こちらは販売店のセールなど景気と直接の関係がない要因による月ごとのブレが大きいこともある為、小売売上高は自動車を除いたコア部分の方が景気を図る上では重要とされています。

また製造業においても状況回復の兆しが見られます。住宅市場も回復傾向。まだインフレが高止まりする中でのこの回復劇。

つくづくアメリカという国は恐ろしいなと感じました。

これによりドル円は米国時間午後にかけて、134.36円を記録しました。引けにかけて反落するも、また米国時間には戻ると思考しています。

***

◆今日のチェック項目◆

・🇺🇸1月住宅着工件数

・🇺🇸1月建設許可件数

・🇺🇸2月フィラデルフィア連銀景況指数

・🇺🇸1月生産者物価指数

・🇺🇸新規失業保険申請件数)

・クリーブランド連銀メスター総裁講演

・セントルイス連銀ブラード総裁講演

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◆本日のドル円相場の予想◆

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