損益が-25%の落ち込むAに勧めたウィリアム・オニールの「CAN SLIM」

”投資の勉強をしたい”と母親を説得し、軍資金として受け取った100万円。自分が信じた銘柄に投じた途端、金利急上昇による不安懸念から起きた株価暴落に襲われてしまったA。大丈夫だと言っても、どことなく上の空。そんなAにウィリアム・オニールを紹介した話。
YS@Investor and Trader 2021.04.01
誰でも

YS「そんなに落ち込むなって。良いPFだと思うよ。未来を信じる若者って感じで俺は凄く好感持てるぞ!25%くらいの損失なんて回復するよ!成長性充分の銘柄揃いじゃ無いか!」

A「ありがとうございます。実は自分が落ち込んでる原因はそこじゃ無いんです。確かに損失が生じた事がショックの要因なんですが.....。」

「どう言う事だ?」

「実はPFの5銘柄、自分で選んだ銘柄は2銘柄だけなんです。残り3つは雑誌やYoutubeで著名人が勧めてるのを買っただけなんです。自分で選んだ2銘柄もしっかり調べた訳ではありません。$DISは彼女が好きだからって理由だけで買っちゃったんです。$CRWDも同じ様な感じです。」

「真面目だな(笑)最初はそんな感じで良いんじゃないか?俺は別に悪くないと思うぞ。」

「でも、母親に投資して貰ってる分、なんか気持ちの整理が付かなくて...。」

「自分の親はそんな事も全部分かった上で、軍資金を渡してくれたんだと思うぞ。理由はどうであれ、お前は数ある銘柄から5銘柄を選んだ。幸いな事に全て最高の銘柄だ。たまたま金利急上昇の株価暴落に巻き込まれただけなんだ。まぁちょっとそれ以外にも色々事件が起っちゃったけど.....。」

「軽率だったなぁ....。」

「損益はまだマイナスだけど、今回の暴落で自分を色々見直せたやん。良い勉強になったんじゃないか?」

「YSさん。前向き過ぎません?ポジ男なんですか?」

「いちいちマイナスな事ばっか考えられないでしょ。今からでも遅くないから、他人の力を借りて買った銘柄の分析してみたら?」

「言い方wwでもどうやって分析すれば良いか分からないです。」

「うーん。俺は迷ったら偉人から学ぶよ。ウイリアム・オニールのCAN SLIMって言う成長株銘柄を選ぶ7法則があるんだけど、勉強してみる?」

「勉強したいです!教えてください!オニールさんって誰ですか?」

「バフェットさんと並ぶアメリカの投資家だよ。オニールさんは、こう言うんだ。”株でドカンと儲かる時は、上場されて比較的に日が浅い成長企業に投資してホームランをかっ飛ばした時。だが若い会社の多くは途中で業績が悪くなって消え去って行く。仮に業績が好調な若い会社を見つけても今度はいつ相場から降りれば良いか分からなくなる”って。」

A「うーん。なんとなく言ってる事分かります。」

「オニールさんはマズい投資を避ける様に、過去の経験から上手くいったケースをルール化したんだ。それがCAN SLIMだよ。」

A「そう言うの、むちゃくちゃ知りたいです!」

「じゃあざっくり説明してくぞ。まずC。これは1クォーターの当期利益(EPS)の成長率を見れば良い。前年同期比で最低でも+20%は欲しい。特別利益や特別損失が要因で見かけ上、利益が伸びてるケースは除外。EPSの変化率が徐々に加速している様なケースは最高だ。」

「次にA。これは年間EPSの数値だ。前年比で最低+25%は欲しい。過去3年間でこれを維持できてれば最高だ。株主資本利益率(ROE)も15%以上あれば文句なしかな!」

「次にN。これは消費者や顧客から指示される会社って事だ。言うなれば、その会社の熱狂的ファンがいる事かな。」

「次にS。これはそのままの事だ。その銘柄の需要関係。手っ取り早いのはIBDのサイトから情報を買う事だ。Financial TimesやINVESTORS.COMの有料記事を購入すると情報が載ってる。」

「次にL。これはトレンドのリーダー的存在になってるセクターの、1番手銘柄、2番手銘柄だけを買うって事だ。S&P500が11セクターで構成されてるから、そのセクターから1番手、2番手を買えば良い。」

「次にI。これは大手投信会社や機関投資家が大株主としてリストに登録されてる銘柄を選べって事だ。英語版Yahoo!ファイナンスで確認できるぞ。」

「最後にM。これはまさに今の事だね。どんなに良い銘柄を持っても、相場全体の地合いが良くないとダメだって事だ。相場が調整局面に入ったら、一番儲かってない銘柄やポートフォリオの足を引っ張る銘柄を少しだけ処分しろって事さ。」

「なんでしょう....。損をしてるからなのか、依然と知識を吸収する密度が変わってます。以前は話を聞いても、”ふーん。そんな感じか...”と雰囲気を重視してましたが、今は数字もちゃんと意識して聞いてました。」

「そうなんだよ。損失は決して悪いものじゃないんだよ。損をする事で前進するんだ。だからこれを機に色んな情報を密度を重視して取り入れて見れば良いよ!そうすればまた新しい壁が出てきて、乗り越えて行く度に楽しくなるよ!」

「CAN SLIMを使って自分のポートフォリオを見直してみます!」

(続く)

***

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