連邦準備制度のイロハ(前編)
🇺🇸はFederal Reserve System(FRS・FED:連邦準備制度)と呼ばれる中央銀行制度を取り、ワシントンにある連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board:FRB)が、🇺🇸の主要都市に散在する連邦準備銀行(Federal Reserve Bank)を統括しています。
FRBがFEDの最高意思決定機関であり、全米12地区の地区連銀を総括しています。
年8回、FRBの執行部メンバーと地区連銀総裁が集まり、行われる会議(FOMC:連邦公開市場委員会、Federal Open Market Committee)で金融政策を決定しています。
今回の記事は、金融市場に大きな影響をもたらすFEDの仕組みや役割、FRBのメンバー紹介、FOMC後の情報収集方法などを簡潔にまとめていきたいと思います!
目次
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FED(FRB)の役割
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FOMCって何?
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タカ派とハト派って何?
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FRBのメンバー紹介
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連邦準備銀行のメンバー紹介(次回)
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FOMC後の情報収集について(次回)
FED(FRB)の役割
FOMCの声明文に次の一文が入ります。
Consistent with its statutory mandate, the Committee seeks to foster maximum employment and price stability.(その法的任務に従い、委員会は「雇用の最大化」と「物価の安定」を促進することを目指します。)
この文言からも分かる通り、FEDは金融政策を行う事で、「雇用の最大化」と「物価の安定」という2つの責務を負っています。
基本的に中央銀行の役割とは、物価の安定にのみ焦点を置く所が殆どなんですが、
🇺🇸の場合、「雇用の最大化」を目標に掲げてることが他国の中央銀行にない特徴の一つです。
このため、🇺🇸の金融政策を考える上で雇用統計を筆頭に労働市場のデータはFRBの動向に対して、とても注目されます。
FOMCって何?
🇺🇸の金融政策は年8回のFOMCにて決定されます。
2022年開催予定表
会合は2日間開催され、FRB議長、FRB副議長、FRB理事、連邦準備銀行総裁が出席します。
連邦準備銀行はアメリカ全土に12箇所ありますが、FOMCで議決権が持てる総裁は5人です!(ニューヨーク連邦準備銀行総裁と、持ち回りで選ばれる区連銀の総裁4人。それ以外の連銀総裁も議論には参加するが議決権はありません!!)
本年度のFOMC議決権保有者は、以下4名です(本来、ボストン連銀総裁が入って5名だったのですが、空席の為、本年度の連銀の議決権は4票です!)
2日目の会合終了後、現地時間の午後2時(日本時間だと深夜2時)に声明文が公開され、その30分後にFRB議長に向けて記者会見が行われます。
(この時の発言によって為替は大きく動きます!)
FOMC終了後、約3週間後に議事録(FOMC議事要旨です)が公表されます。