12/2(木)の為替市場のまとめ

平日に金融市場のマーケット情報(米国市場中心)を為替と株の観点でまとめています。「あの時何があったっけ!?」と振り返られる記事内容になってます。
YS@Investor and Trader 2021.12.03
誰でも

世界中でオミクロン株の拡散が続くもマーケットは既に折り込み済み?

新型コロナウイルスのオミクロン変異株が世界で拡散を続けてます。昨日発見された米国に加え、ノルウェー、アイルランド、韓国でも感染が確認されたました。

これだけ短時間に多くの国でオミクロン株感染者が出てる背景を見ると、世界中にオミクロン株が蔓延するのは時間の問題でしょうね。

ワクチン開発が早いか、オミクロン株の成長が早いか、時間との勝負になりそうです。先週末からワクチンの開発を始めた米国ファイザー。ファイザー幹部によると、「必要なら100日後には使えるように進めている。新ワクチンのデータを3月中に当局に提出し、すぐに承認されれば3月下旬に供給を開始できる」との声明を世に発表した。

また本日、オーストラリア政府のケリー首席医務官が、オミクロン株について

「他の株と比べて致死性が高いことを示す証拠はなく、実際はその反対かもしれない。多くの国で300を超える感染例が診断されているが、全てが非常に軽症か症状が全くなかった。」と指摘しました。

まだ安心材料は少ないですが、オミクロン株について少しずつ希望が出てきましたね!

本日の為替の動きです。

オセアニア通貨事情

米国の早期利上げについて🇺🇸FRBの「タカ派」発言により、米ドル高が目立ちます。これによりオセアニア通貨は調整の動きを強めています。各国の足下ではオミクロン株の行方も懸念されています。豪中銀は引き続き低金利環境の長期化を示唆する動きを維持すると見込まれており、オセアニア通貨の相場は世界金融市場の環境に揺さぶられる展開がしばらく続くと考えられます。

***

ロンドンタイムから流れが大きく変わる

東京時間は円売りにより、為替は円安傾向が続きましたが、ロンドン時間に入ると景色が変わり始めます。

 「オミクロン株」を材料にリスク回避の動きから、東京時間で売られた円が買い戻されます。これを皮切りにポンド以外の主要通貨は一気に値を下げました。いわゆる東京否定ですね。しかしNY時間に入り、ロンドン時間が終わる頃、流れは、おおよそ東京時間と同じ景色に戻りました。

NY為替市場のドル円は、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大状況やOPECプラスでの増産停止の可能性に警戒した動きを見せました。

 石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」は、本日の閣僚級会合で、新型コロナのオミクロン変異株が需要の重荷となりつつあることで、来年1月に予定する小幅な供給拡大を遅らせる事を決定しました。現状維持です。

産油国も、インフレ率が高い内に原油でふところを肥やしたいでしょうから無理もないですね。

軽視派と重視派の意見が錯綜するオミクロン株についてのニュースも無視できません。

「重症化リスクの限定性」や「ワクチンや処方薬の有効性」などが報道されると、リスク回避姿勢は一気に後退し、リスクオンによる円安急上昇が起こると考えられます。しかしまだ時間を要するに違いない段階です。

 当面はリスク回避を意識した状態が続くと考える方が良さそうですね。

考えられるリスクパターンとして、

原油相場の下落にともない売られる資源国通貨(豪ドル、NZドル、カナダドル、メキシコペソetc)に加えて、円高推移で下落するクロス円の流れに沿ってしまうダブルパンチの押し下げパターンがまず1つ。

ー昨日に初の感染が確認され注目となった米国の長期金利がリスク回避の債券買いで低下して、ドル安につがり、かつ円高推移で下落するクロス円の流れに沿ってしまうダブルパンチの押し下げパターンが1つ

原油と金利はドルにダイレクトに影響するので、対ドル中心に欧州通貨が押し上げられるパターンが1つ

まとめ

 為替市場でトレードをする人達にとっては波状的に迫る外的要因からの強弱圧力を判断しながらのトレードになると思います。

ロンドンタイムからNYタイム、そしてまた東京タイムと、取引の主体が移行するごとにムードも変わりやすい。

ロンドンタイムはリスクの意識が欧州通貨の上値を重くすることが意識されやすいだろうが、潮目の変化を慎重に見極めながら神経質に対処すべき局面と言えますね。

現物買いのドル転狙いの人は、両替して良いタイミングじゃないでしょうか?😊

それではまた明日!良いトレードを!

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