止まらないドル円。止められない政府。(2022/10/20)
❷ トラス英首相の辞任表明により、欧州通貨の需要上昇。
❸ 本邦輸入企業は実需のドル買いに悩まされる状況。政府も今の円安トレンドを止める事ができず、ドル需要に円需要を添わせる事しかできない状況。
目次
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昨日のチェック項目
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昨日のドル円相場の特徴
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今日のチェック項目
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本日のドル円相場の予想
◆昨日のチェック項目◆
・🇺🇸10月フィラデルフィア連銀景況指数
結果:-8.7 予想:-5.0 前回:-9.9
・🇺🇸新規失業保険申請件数
結果:21.4万件 予想:23.2万件 前回:136.4万人
・🇺🇸9月中古住宅販売件数
結果:471万件 予想:470万件 前回:478万人
・🇺🇸9月景気先行指数
結果:−0.4% 予想:-0.3% 前回:0.0%
・ブラックアウト期間突入前のFRB当局者発言
フィラデルフィア連銀ハーカー総裁
「FRBは積極的に経済を減速させようとしており、当面は利上げを続けるつもりだ」
「来年のどこかで利上げを停止する。その時点で金融政策が機能するように、しばらくの間は制限的な利率を維持すべきだと思う」
「年末までに金利は4%を大きく上回る」
ジェファーソン理事
「今後もさらなる必要な措置を講じることにコミットしている」
クック理事
「インフレは容認できないほど高いとし、これを抑制するために利上げを続ける必要がある。」
◆昨日のドル円相場の特徴◆
20日(木)のドル円相場は堅調な値動きを示しました。

・米金利上昇に伴うドル買い圧力
・投機トレードの活発化
・日銀の為替介入が実施されても押し目買いを呼ぶだけで効果薄
・本邦輸入企業の実需のドル買い
これらが要因となり、ドル円は日本時間の夕方に心理的節目150円を突破してしましました。
政府並びに日銀当局者からの強気の円安牽制発言や投機筋の利食い売り(150円到達により利益確定)、オプション市場で150円付近のショートガンマが拡大した事、トラス英首相による辞任表明(ドル売り→ポンド買い→ユーロ連れ買い)、米国金利の低下により、米国時間突入前、ドル円は149.55円まで下落するものの、すぐに反発。
米国時間では、
・FRB当局者によるタカ派発言が連発(昨日のチェック項目を参照)
・米長期金利が再上昇(米10年債利回りは4.23%まで急上昇)

ドル円は、米国時間午後にかけて150.29円まで急伸しました。
◆今日のチェック項目◆
・🇯🇵9月全国消費者物価指数
・ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁発言
◆本日のドル円相場の予想◆
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