「YSさん。最近の相場感が分からないです。」というAからの電話。
!
(Aと電話)
A:「そっちの営業所はもう慣れました?」
YS:「慣れない。帰りたい。仕事の内容を鬼詰めされるんだが(笑)」
「それで最近、日中のツイート数が減ってるんですね!真面目に仕事されてるんですね。よろしい。」
「よろしい?笑 実績しか信用しない人が上司だと大変なんだぞ。」
「そういう上司好きでしょ?」
「嫌いじゃないな笑」
「僕はYSさんから教えてもらったサボり場でタバコ吸ってますわ。」
「おい笑 俺の憩いの領域を汚すんじゃないよ!」
「もう僕の場所です。新境地で見つけてください。」
「俺と営業所を入れ替えてもらうよう、人事に申請出しとけよ?」
「嫌です。苦しんでください。お金持ちなんだから。」
「関係ねーだろ。」
「それよりYSさん。最近、グロース株が全然伸びてこないんですけど、いつ頃伸びてくるんですか?」
「そんなの知らねーよ。預言者じゃないんだから、分かる訳ないだろ。」
「いや.....ご存知の通り、僕の個別株PFはグロース系で固められるので、心配になんですよ。楽天証券開く度にマイナスが傘増ししてます。」
「自分のPFが正解と思ってないか?もっと全体を見ないと事故するぞ!情報技術セクターは今下がってるだろ?逆に今、何のセクターが上がってきてる?」
「金融セクターとかですか?」
「分かってるやん。なぜ?」
「なぜって......アメリカはワクチンの供給が成功してるからです。」
「ワクチンの供給が成功すると、何で金融セクターが上昇するの?」
「金融セクターが今まで株安だったから買われて来たんです!」
「うーん。それもあるだろうけど、ポイントはそこじゃない。」
「教えて。」
「教えて下さいだろ?」
「早く言って。教えて教えて!」
「どの立ち位置から言ってるの? しゃーないな。しっかり聞いてるんやで。」
「分かってるで!」
「まず、流れを変えるキッカケとなったのが4月29日。米商務省が2021年第1四半期の実質GDPを発表したんだ。年率換算で前期比6.4%増。これが何を表すか分かるか?
A「アメリカの国内消費が上昇してる事が立証されました。」
YS「その通り!4月のCPI(消費者物価指数)も前年比+4.2%と強烈な数字を叩き出した。10年ぶりの好成績だ。これをAはどう思う?」
A「え?どう思うって良い事じゃないですか。違うんですか?」
YS「本当にいいと思うか?過去10年で一番高いんだぞ。結論を言うと投資家はこれを良い数値とは思わなかった。一気に上がり過ぎだな。」
「どうしてこんな事が起きてるんですか?」
「色々と要因はあるだろうけど、大きな要因の一つが補助金だ。アメリカがコロナの経済対策と言う大気明文で、民間市場にばら撒いた大量のドル。加えて手厚い失業補助。これが消費を一気に促進させたんだ。バイデイ政権が行う現金ばら撒き大作戦は7月末まで続く。ワクチンが供給できてるアメリカは雇用の需要と供給が一致してない。街では入社ボーナスを出すと言っても人が来ないらしい。」
「凄い事が起きてますね。日本じゃ考えられない。」
「貯金されるからね笑 日本人は貧しくなり過ぎた....。続きを話すよ。この事実は強いインフレを生むんだ。FRBはインフレの上昇は一時的と見てるけど、投資家界隈はインフレは継続すると見てる。これに対しFRBは、”仮に継続したら、テーパリングや政策金利を上げて制御できる”と言う。一方で投資家界隈は、”民間市場にばら撒いてるドルの量からインフレは避けられない。FRBが策を投じた所で、それはインフレの制御に繋がらない”と考えてるんだ。」
A「実際インフレは進むんですか?」
YS「うん。進むだろうね。だからインフレヘッジをしないとダメだ。インフレってモノの価格が上がる=通貨の価値が下がるって事だろ?コモディティ市場を見てみなよ。どの分野も綺麗に上昇してるだろ?」
A「後で確認してみます。」
YS「コモディティが上昇=インフレ加速の兆しが見えるとFRBが動き出す。テーパリングや政策金利を上げる。経済の軌道を正そうとするんだ。金利が上がると”リスク背負って株価の値上がり利益を重視しなくても良くない?”って価値観が投資家界隈で生まれる。そうなると一般消費財や金融、エネルギーセクターなど配当をしっかり出す企業株が注目される。」
「めちゃくちゃ勉強になりますわ。そう言うことか!」
「分かるだろ?でもポイントがあるぞ。FRBの言うとおり、インフレは一時的である可能性もある。どっちに転んでも良いように現金保有率を上げておく事が今は大事だ。しっかり世の中の流れを追いかけるんだよ!」
「僕はどうしたらいいですか?」
「とりあえず積立は続けろよ。もうすぐボーナスだろ?その資金は貯金だ。今保有してる株を買い増しするのもアリだが、Aのメンタルが持たないだろ?笑」
「確かに。そうします!ありがとうございます!また電話します。出て下さいね?」
「嫌だ。忙しい笑」
(続く)
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